ジクジクと下腹の中が燃えている。
手で擦ってみても、痛みとも疼きとも知れない熱がそこで燃
え盛っていた。


オレ(イズミサワケイタ)は今日、男に犯された。


オレは、アキタからの呼び出しに応じて、昼休みに生徒会室
に向かった。

オレに鼻血を噴かせた後悔を聞いてやるためだ。
「もう、やめてくれ」と。
「勘弁して下さい」と。
アイツが言うっていうんだから、オレはどんな難題を出して
許してやろうかと、口元に笑みまで浮かべていた。

だが。

開いたドアの向こうには、背の高い知らない男が立っていた。
優男。
オレは険のある目で見上げた。
この手のマジ坊とは、ソリが合わない。
クソ真面目な顔。
「どうぞ」
見た目通りの優しそうな声に促されて、渋々足を踏み入れると、
アキタがソファから振り向いて、手を上げた。

奇妙な雰囲気だった。

ケンカをする時に、相手が自分より強いか弱いかを感じ取る
オレの第六感が、コレはいつもと違うと訴えかける。
鍵の閉まる音。
振り向いた瞬間。
ワタヌキでもアキタでも無く。
オレは、見も知らぬ二年にオトされた。
蹴られた腹より、頭がズキズキと痛む。
何がどうしたのか、思考は行ったり来たりした。
早く考えなければ、答えを出さなければ、何が起きていて、
自分はどうなるのか、この痛みに負けないで立ち上がれるのか。
とにかく必死に考えた。
必死に考えて、すぐ横にアキタの顔を見つけて、頭の中は沸騰
した。
「アキ・・タ・・!!」
クソ生意気な目が、弧を描いている。
ネコのように瞳が縦になったように見えて、ゾッとした。
毎日見ていた笑顔が作り物だったと感じさせる程、アキタの顔が
初めて心から楽しそうに笑っているように感じた。

ああ、間違った。
オレはどこまでもオレ様でいたかったのに。
ここになんか来ちゃいけなかった。
オレの第六感が告げてる。
もう、戻れないよって。
今日、オレの普遍が覆される。
ケツに、温かい感触がした。その感触は、一瞬柔らかく触れ、一瞬
後には、杭のように肉穴へ刺さった。
悲鳴を上げたような気もするし、声は出なかったような気もする。
とにかくケツにパンチされるような衝撃が連続で起きた。

そこからは、もうわけがわからなかった。
一時間?二時間?
オレは何度も何度も体を跳ねさせて、痙攣した。
記憶はあやふやなのに、体に食い込むあの形だけは、いつまでも
体に残っていた。
意識がハッキリしたのはアイツの呼び声だった。
「センパイ。センパイ、着きましたよ。センパイの家」
「ア・・キタ」
オレはアキタの肩に凭れかかるように、体をあずけていた。その肩を
アキタに抱かれて。
「降りますよ、センパイ」
窓の外を見て、一気に力が抜けた。タクシーはウチの前で止まっていた。
「降りますよ」
オレはフラフラの足でアキタに半分引っ張り出されるようにして、
タクシーを降りた。
「誰か家に居ますか?」
力無くオレは首を横に振って、制服の上着の内ポケからキーを出した。
ドアを開けて、オレは力尽きた。
その体をアキタが抱き起こす。
「上ですか?部屋」
「・・ああ」
オレをこんな風にした奴が敬語を使う。やさしくされて、惨めさに
顔が歪む。
アキタは部屋に上がると、オレの制服に手を掛けた。
ビクッと肩が跳ねた。
「もう、何もしねーよ」
急に敬語を使わなくなったアキタに恐怖を感じた。オレの腹の中に
”出した”男の顔だ。
「シワになるから、下も脱げよ」
自分で脱ぐ事が、どうしようもなく屈辱だった。だが、そんな事も
知られたくなんか無い。オレはアキタから顔を背けてズボンを脱いだ。
「センパイ、コレ、後で痛くなったら、塗って?」
目の前にヌっと差し出された、銀の薄い缶。
「センパイ」
耳元に顔を寄せられて、金縛る。
「明日、学校休んじゃダメ、ですよ?ここと学校、どっちが燃えるか
試されたくないでしょ」
クスクスと笑い声を残して、いつの間にかアキタは消えていた。
オレは、ずっと動けないまま、掌に乗せた缶を見つめていた。

その後、ベッドに横になりぐったりと眠った。
ふと、目が覚める。何時間寝続けたのか・・?
窓には、朝が来る準備に闇が薄れ、爛れたような紫の幕が降りていた。
ただ目を覚ましただけなのに、ソコだけはやはりいつまでも”何か”を
押し込まれているかのように感じる。
これが熱を膿んだ痛みなのか、疼きなのかはわからなかった。
恐る恐る、下着を下げた。
体を反転させて、うつ伏せになる。
少しだけ腰を上げて、指でそっと探ってみた。
熱い。
熱い肉の入り口が腫れている。恐々辿る指に僅かに濡れた感触があった。
思わず手を引いた。
緊張に鼓動が耳を裂く。
もう一度、触れてみる。
息を吐いて、指を動かすと、ヌツッと指は簡単に体内へ潜り込んでしまった。
恐怖に息が上がる。
自分が自分でなくなってしまったような恐怖。他人に簡単に作り変えられて
しまった自分の体。
指は押し止まらずズブズブと奥へと向かった。
柔らかく濡れた肉の感触は、自分のモノとはいえ、興奮を誘った。
指を根元まで押し込んで、息を詰めた。

バカだ・・!なんて事してるんだ!?

オレは指をそっと引き抜いた。
確かめたかっただけだ。それだけ。
そう考えて、フと思い出した。
アキタがくれた缶。
痛くなったら塗れと言っていた。軟膏だったんだろうか。
オレはサイドボードの上のソレを取って、蓋を開けた。半透明のジェル。
指で掬って、もう一度ケツ穴に押し込む。肉壁に塗るように指を回すと、
冷えたジェルが中の疼きを癒してくれそうに感じた。
もう一度寝よう。明日は休めない。
アイツらが家にくるなんて冗談じゃないからだ。
瞳を閉じ、何度か寝返りを打った。
疲れきった体に睡魔はすぐ訪れた。
ただ、アキタがくれたジェルはただの軟膏なんかではなかった。
それに気づくのは朝になってからだった。

夢だ。
これは夢だ。
肌色の光がオレの周りを取り囲んで、オレの体を押さえつける。
アイツがオレに突っ込んで、ハァハァ言ってる。
ヤメロッ
ヤメテくれ!
あの衝撃が体を揺する。
ドンドンドンドンドンドンッ
ドンドン打ち込まれる度にオレは狂っていく。
ああ、ヤメテくれ・・!
体が、変になる・・・!
ああ、ダメだ・・・、気持ちイイッ
ヤメロッ
出ちまう・・アアッ

パッと目が覚めた。
今度こそ朝だった。目覚ましが鳴る10分前。
誰かが廊下を歩く音がした。階下からは、母親の話し声が聞こえる。
オレはギンギンに勃った裸の勃起をシーツに擦り付けていた。
それをそっと握り締めた。既に先端に蜜が浮かんでいる。
手をゆっくり動かした。
夢と現実がフラッシュバックする。

こんなもんじゃなかった。
アレは、体の内側から溶け出すような射精感だった。
堪えきれず、指を肉の穴へ差し込んだ。
穴の中はジュクジュクに熟れて開いていた。

気持ちイイ・・ッ!

第一関節が埋まっただけで、チンポが揺れた。肉の壁が戦慄いて、
指をもっと奥へ誘う。
迷いはもう無かった。
指を二本にして、思いっきり突き入れた。
「アッ・・」
も一度。
「んアッ・・」
後は、めちゃくちゃに指を動かして、穴を広げるようにピストン
させた。
ドッと汗が出る。
もうチンポの先は涎を白いモノに変えていた。
ずっとイってる感覚だった。
チビチビと精子が管を這い上がってくる。
全てそこから出し切れば終わってしまう。
そう思うとチンポを握る手が緩んだ。

扱いたらイっちまう・・・ッ

アレをもう一度感じたかった。熱くて硬く尖った肉棒で犯された
かった。
このまま指でイクには物足りなかった。
視界に、筋肉の冷却スプレーが映る。
そっと、手を伸ばして、握り締めた。体の下から手を入れて、
先端を当てた。
肉の口は当たり前のようにソレを飲み込む。ズッ。
無機質な冷たさに息を吐いた。そして、一気にぶち込んだ。
「アッアッ・・ーーーーーーーッッ」
チンポの先がヒクヒクと動いて、ドロッとした塊りを滴らせた。
階下から、母親の呼ぶ声がした。
「ケイー、起きてるの?」
慌てて、怒鳴り返した。
「・・・起きてる!」
今、上って来られたら自殺するしかない。

体の芯から生まれた快感に背中が引きつった。
それでも、スプレー缶をすぐには抜けない程、足りなかった。
昨日のようにイってもイってもお構いなしに、突き上げられたかった。



さすがに、家を出る時にはこの火照りがあのジェルのせいだと気づいた。
いわゆる興奮剤。いや、催淫剤?
とにかく、ずっとチンポが緩く勃起していた。少しでも刺激したら、涎
を垂らしかねなかった。
朝練をあきらめ、家で二回抜いても収まらない。
もう、答えは出ている。
あの男を早く捜さなければ・・。だけど、名前も知らなかった。
アキタなら、朝練に出ているだろうからすぐ捕まえられるだろう。
だが、アイツに挿れてくれ、なんて頼みたく無い。アイツの思う壺にな
んか絶対なりたくなかった。いや、まんまと嵌ったとバレたくなかった。
バスを降りて、無心に歩いた。
遠くからサッカー部の掛け声が聞こえる。
オレは、二年の昇降口の前で壁に寄りかかって座り込んだ。
アイツがオレより早く来ていない事を祈って、待つ。
何も考えたくなかった。目を瞑ればあの光景が蘇る。思い出したら、体
は言う事を聞かずオレを追い詰める。
「おはようございます」
見逃していたのか、奴がすぐ前に立っていた。
「あー・・、お前」
緊張が解けていく。
「あ、カネダです。カネダジュンヤ。生徒会の書記の」
カネダはオレの前に座り込むと人の好い笑顔で言った。
「もしか、塗りました?」
ズバリと聞かれる。さっき自己紹介したのと同じトーンで。
絶句していると、カネダはオレの腕を引いて立ち上がらせた。
連れて行かれたのは、外の倉庫の裏の雑木林。それでも、人が立っていれ
ば誰かがいるとわかるような林だ。
その草の茂った中に押し倒された。
だが、抵抗する気なんて無い。
早く、激しくヤって欲しかった。
ズボンを摺り下げられて、オンナみたいに膝を折られた。
そこへカネダが指を突き立てた。
「トロトロ・・自分でシたな?手癖が悪いな・・。ご主人様も待てねーの
かよ。まったく調教師泣かせだぜ」
「あぅッ」
指が一本から三本に増やされた。
ズチュズチュとケツ穴から指が這入る度に音がする。
「ウッウッアッ」

快感だった。

「センパイ、すげー才能あるよ。昨日のだけでこんなになるなんて、オレ
初めて見た。欲しいだろ?チンポ」
「アアッ」
指が早いピストンで動く。
「でなきゃ、オレを待ってたりしないよな」
さっきまでの優しい笑みはどこにも無かった。面白そうなモノを見つけた
ような笑い。
「言いな。チンポ挿れてって。言わなきゃ挿れねーぞ」
「アッ」
指が一気に引き抜かれ、体の中心が空になった。
「あ・・あ、挿れて、・・チンポ。アソコ、変に、なるっ」
「へー、・・・淫乱・・」
カネダは口付けしながらゆっくり這入ってきた。
「んんんっ」
指なんかじゃ届かない所までカネダのチンポが押し開いていく。
奥の奥。
ジュワっと肉がつぶされて汁が出るような感覚。
その奥へ、ドンッと突き入れられて、ピストンが始まる。
その衝撃を二度三度受けて、オレは意識を手放した。

気がつくと、そこはまだ雑木林だった。
草の葉が目の横で揺れた。
ケツ穴は火が付いたように熱かった。きっと気絶している間にも無茶苦茶
に突き上げられたんだろう。
体を起すとズキンッと重い痛みが襲う。
「あ、目、覚めました?もう一時間目終わりますよ」
今までヤッてましたって感じに、カネダは身繕いしていた。
オレも放り出されていたズボンを拾った。すると。
「あ、待った、待った。コレ塗っておかないと。ここ、イテェだろ?」
カネダが自分のポケットから出したのはあの銀の缶。
「冗談言うな!」
カネダはオレの足首を掴んで持ち上げた。
足をばたつかせようとして、タラっとケツから何かが出る感触に思わず膝を
閉じた。
その膝を大きく開かされる。
「ヤメろ!もう、あんな事させるか!」
「ホラ、見ろよ。見えるか?コレ。オンナだったら妊娠しちゃうぜ」
カネダがソレを掬って見せた。

コイツ・・・!ナマで出しやがった!

ショックを隠せなかった。
オレはオンナじゃない。
だけど、全て何か奪い去られてしまったような脱力感に襲われる。
体の中を侵食されたような気分だった。

再び、オレのケツに指が這入っていく。
あのジェルとカネダの精子が掻き混ぜられるのを感じてた。
「センパイ。昼休み、アキタと屋上で待ってるぜ。ま、我慢できなかったら
2−Dまで来なよ。10分でいいなら相手してやるから」
笑いを堪えながら、カネダは缶の蓋を閉めた。

オレはまた選択を間違えたんだ。
この男はアキタなんかよりずっとサイアクな奴だったんだ。
それから毎日、ジェル調教は続いた。
オレの体は、カネダが好きな時に好きなだけ抱けるようにシフトアップされた。
だが、アキタはその後も、決して一人ではオレを抱いたりはしなかった。
オレも、どんなに疼いてもアキタにだけは縋らなかった。
なのに、カネダにヤられていても、時々アキタの顔が浮かんでた。

アキタ・・・。


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