これは、誰にも秘密の話。

永遠にオレとオマエの胸に仕舞って置く秘密。









ヒミツ。
センパイに、言えない。

秘密。











カラダの芯ごとモッテカレタ。
ワタヌキとのセックス。
終わったコトがせつないより、少し、ほっとしてる自分。
ワタヌキに全てを見せて、曝け出させられて、オレは何
もかもを失う。
カラダの支えさえも、全てをセンパイに預けて。
オレの命すら、アンタのもんで、オレにはアンタ以外は
何もなくて、何もかも剥ぎ取られて・・。

そう、誓わせられるみたいなセックス。

でも、それでも、ワタヌキは渋い目でオレを見て、目を
開いていられないオレの顔にキスしていく。

まだ、足りないっての?ウソだろ?
今のオレに何が残ってる?
全部アンタにアゲタじゃん。
なのに?
何が、そんなにアンタを不安にさせるんだろうな・・?

意識が遠ざかる。
柔らかい唇。
ワタヌキに見守られて、そして、オレは眠りに落ちた。




ここまでは、それほど日常と変わりなかったハズだ。
ここが、ワタヌキの部屋だったなら。


埃臭い教室の隅。窓際の日向。
ダンボールが積み上げられた奥の隙間。

体の上にはアンブロのベンチウォーマー。

一度目を覚ましたオレは自分が一人残された事を知る。
シャツには袖を通したけど前を閉める力は無かった。
下もベルトは外したまま。

再び、脱力したカラダは、簡単に瞼を引き下げた。
これが、いつもなら誰も入ることの無い教室だ。
しかし、時期が悪かった。
一学期の中間テストが終わった後で、採点期間中、生徒
は球技大会がある。
その準備に必要なモノがここにあって、そして、その実
行委員にツヅキがなっていた事なんて知るよしもないオ
レは、無防備に眠りこけてた。






ぼんやりと感じる。

何かキモチイー・・。

夢のように感じてた感触が、感覚が意識とともにハッキリ
してくる。

「せ、んぱい」
だと、思った。
戻ってきたんだと。

だけど、目が開かない。
瞼の上。
布の感触。
顔を振ってみる。
取れないソレに余計に脱力する。
顔を横に向けて。
「いいかげんに、しろよ」
手で取ろうとする、その手を今度は握られた。
「セン、パイ・・。なんなの・・?」
聞いても答えは無かった。
「センパイ・・?・・タツト?」
呼んで、初めて、自分が押さえ込まれているとわかった。
ソイツが真上から見てる。
ジっと見てる。
「だ、れ・・?」
オレの喉が、緊張から、ゴクリと鳴った。
その直後。
宥めるような、軽く唇を開いた、触れるだけのキスが、額
から、眉間、両瞼に落ちて、右の頬、アゴのラインへ降り
ると、一度離れて、くる。
くちびるに触れたくちびる。
ひたすらに、やさしいクチヅケ。
それから、オレは手に力なんて入ってなくて、その両手に、
指に、くちづけされる。指先を軽く齧るみたいに、やさし
くて、甘いくちづけ。

それで、オレは迷う。
これは、センパイじゃない?
それとも、センパイ?
こんなにやさしいキスをアイツがする?
でも、こんなに好きだってキスを誰が?
しかも、慣れた手つきみたいに、手も指も唇も全てを辿っ
て、オレのカラダを開いてく。
腿の内側に、ソイツの体温を感じてビクついた。
ソイツがズボンを脱いだ。
いや、その前に、オレも脱がされてる。
内腿で、ソイツの足を感じる。硬い筋肉質な感じはワタヌキ
と似てる。
だけど、それだけじゃわからない。

「せ、んぱい・・だろ?なぁ、センパイ?」

また唇に軽く触れるキス。
ダイジョウブって感じに。
こんなコト、アイツがするだろうか?
目隠ししたり、声を出さなかったり、・・・あんなにシた後
で。

チガウ。
きっとセンパイじゃない。

そう思ったら、心臓がすごい音を出した。

逃げなきゃ。

掴まれたままの、力の入らない腕を持ち上げようとすると、
グッと体重を掛けられた。
完全に逃げ遅れてる。
「や、やめろ」
カラダをまさぐる手がケツに伸びて、スッとソコを撫でた。
「うっ」
たぶんまだ濡れたままのケツ。
解すまでもないって思ったのかそいつは、すぐ。
入り口へ勃起を当てた。
「やっやめろっ!!」
叫んで、背中が浮く。
そんな抵抗は無に等しかった。
ズルッとカラダの内へ這入って来る。
「あ、あっやだっやだっやめろっ・・!!」
犯されてく。
体が恐怖で震えた。
なにかわけのわからないモノをカラダの中に入れた気分。
それが、奥へ奥へと潜っていく。
「やめっやめ・・て・・やめて・・クダサイッ」
声と同時、目も泣き出す。
嗚咽が込み上げて、唇を必死に、噛み締めた。
そこへ、一旦、内の動きを止めて、くちづけされた。
今度はしゃぶりつくみたいなキス。
深く唇を重ねて、舌が這入って来る。
泣きながら受け入れて、小声でヤメテって呟く。
顔の向きを変えてもっと深くくちづけられた。
その時。

カシャン。

オレの額でその音はした。
なにかが落ちる音。


メガネ。


一気にアタマが熱くなる。

ツヅキ・・?
ツヅキなのか・・?

バカだ、少し安心してる自分がいる。
ダレかもわからない相手じゃないってわかっただけで。
状況は何も変わってなんかいない。
けど、ツヅキだ。
わかる。
コイツはツヅキだ。
あのキスも、ツヅキなら、そうだと思える。
どこまでもやさしくしようとするあのキス。

そうわかっても涙は止まらなかったし、嗚咽も消えない。
何度も何度も髪を梳かれて、カラダ中にキスされて、そっ
と、動き出した。
「アッ」
ヌメッたソコから音がした。ゆっくり動いてたツヅキの腰
がオレの一番奥まで届くと、そこから慣れた動きでグライ
ンドする。
ジュブジュブと肉の締まる中を動く音。
ビタビタとケツにぶつかる肌の音。
「ヤッあ・・・っウゥっアッ」
両肩を押さえつけられて、腰が少し上がる。
そこへ目掛けて、ツヅキのチンポが早いピストンを繰り返
してくる。
「アアゥッはぁはぁ、やっやめっツヅキ!!」
一瞬肩を押さえてた腕が引っ込みそうになって、戻ってくる。
「つ、づき」
呼んだ名前。
荒い息遣い。
カラダ中で熱く燃えてる。
中で、ツヅキがドクドクいってる。
「ツヅキだろ・・?」
少し顔をあげる。と、またキスされる。
クチの中で今度は暴れるみたいに舌が動いた。唾液を吸われて、
唇を上も下も吸われて、また、キツク突いてくる。
「アッアッアッツヅ、キ!」
もうどうにもなれない。
もうイクしかない。
カラダが燃えて、溶けそうで、震える。
「も、ダメ・・ツヅキ!」
カラダの中のツヅキを感じてイク。
すでに、拘束されていない手。
ツヅキの腰を強く引き寄せて、ずっと奥に自分で誘って、イった。
同時。
中で僅かに、ツヅキが動いて止まった。
荒い息をしながら、二人で力いっぱい抱き締めあった。
耳元でツヅキの声がした。
「スゲ」って。
それでまたキスしてくる。
耳の中を舐めて、唇を舐めて、クチの中に這入って。
今だけは、オレのモンって威張ってる。
一度も触られなかったオレのチンポを緩く扱いて、残滓を処理し
てくれてる。
その後で、オレの足をゆっくり降ろしながら、ツヅキが出て行った。
勿論、オレの中はビショビショにぬめってた。
そこも軽く拭われて、足にもキスされて、ゆっくり。
全部が名残惜しそうに、ゆっくり。
でも、全てを消すように、ツヅキはオレに服を着せた。
そして、キス。
何もかも、キスで許しを請うように。
ツヅキが立ち上がったのがわかった。
取ろうと思えば目隠しは取れた。
「・・ツヅキ?」
そうなんだろ?
答えは無い。
もう一度目隠しの上からキスされて、ソイツは歩き出した。
教室のドアが開いて閉まる。
「ツヅキ・・」
力の抜けた震える指で目隠しを上げる。
上半身を起こして、窓際。
視界に止まったのは、黒淵の四角いメガネ。
最近ツヅキがしてるヤツだ。

バカだ、あいつ・・・。
目隠ししたイミ無し。


それで、オレはどうしたか?
どうもしない。
あれは、夢だったんだ。
たぶん、ツヅキの強烈な夢。
強烈すぎて、同じ夢、見ただけ。




だから。
全てを胸に秘めて、オレは今もセンパイの横にいる。







死ぬ程ワタヌキに抱かれる一回くらい、許してやろう。





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