イケドの手にゾクっとした。
撫でるみたいに触るその指。
立てた指先が、オレの裸の皮膚を滑る。


最後までシャワー室で呆けてたオレ。
いつの間にか二人っきりになってて、ロッカーに向か
って立ってるオレの背中、濡れた指先が動いた。

体育のイケドはバカにいい体つきで、長身、ムサい顔が
どうにも男臭くて、女子に敬遠されてるセンセイだ。


おかしい。
おかしいよ、絶対おかしいっ
こんな触り方、フツーしない。

オレは恐る恐るイケドの顔を見上げた。
それでも、イケドは指先に入れた力を無くさない。
背中を滑る指が前へ向かう。
腰骨を強く押されて、オレは一瞬前かがみになる。
その引いた腰。
後ろ。
ピッタリとくっついたイケドのチンポ。
くっきりと形が浮き出て勃起してる、それが、オレの
ケツにグっと押し付けられた。

「センセ・・・」
青冷めるオレの小さい声。
イケドは何も聞こえないみたいにオレの腕を掴む。
「センセイ」
恐怖に震えるオレの声。





「センセイ」
呼んでも。
呼んでも、返事は一度も返らなかった。
一度も。
それが、自己の否定なのか。
この行為の間はそうではないという事なのか。

全てが終わるまでは。
一度も。




ヤエダ メグミ。一応、男。”ネコ”。
だから?
オレが何か悪い事した?
オレのセックスって誰かに迷惑かけんの?
じゃ、オレは一生キモチいいコト出来ないの?
皆は、ヘーキでセックスしてんのに?
早い奴なんて中一とかでヤッんのに?(相手はオトナだっ
たりするけど)
あ〜あ、損してるヨ。
オレって損な性癖なんだ。
同性とセックスしたいなんて。
もっと明るくエッチしたいって言いたい。
今日もヤリてーーー!ってバカな奴らみたいにでっかい声
で言って、教室で女子に笑われたい。
健全ってナニ?
オレがセックスすると絶対ビョーキになるワケ?
ケツ使うってそんなに悪いコトなのかな?
挿れて欲しいって思うって・・・んなに、イカレてるかな?
自分の体なのに、自由に出来ないってナンデ?
ア〜、セックス、してみたい。


オレが自分のポイントに気づいたのはホンの少し前だった。
自分が乗っかってる女の子見て、スゲー羨ましかった。
挿入されて、顔歪ませて、頭振って、泣いて、啼いて。

ああ、オレもこんな風になりたいって思ったんだ。

バカな話だけど、この時はとりあえず自分のダチの顔浮か
べてみたりして、仮想ホモセックス思い浮かべて、やばく
て、中出ししそうになって、慌てて抜いた。彼女をイカセ
られたかなんて、もうどうでも良くなってて、サッサと
シャワー浴びに行って、オナった。




だからかも知れない。

イケドがオレを押さえつけて来た時、オレは抵抗しなかった。
体格差はアリアリと違うし、あの無精髭の生えた顔が怖いっ
てのもあったけど。
でも、それでも、誘惑はあった。
このまま流されても、仕方無いって思う気持ちが。
セックスに憧れるキモチが。
男に組み敷かれる自分に、セックスに、多大なキタイがあった。



「センセ・・!」
オレの中からズッポリと抜き出たイケドはまだ硬いままだった。
白く透明な体液がそのチンポに絡み付いてた。
裸のケツを抱え込んで、そこをベロベロ舐められて、オレは、
上へ這い上がるみたいに逃げたくなる。
それでもイケドはがっしりオレの腰を掴んでてオレのケツから
イケドの舌は1ミリだって離れやしなかった。
「センセ!!」
ヤバイ。
オレ、もっとシて欲しいって思ってる。
舐めるだけじゃ、ゼンゼン届かない。
さっきみたいに、勃起で突っ込んで欲しいって、思ってる。
「センセッああっ」
言っちゃいそうだった。
挿れてって。
チンポ挿れてって。

このセリフ聞くまでは。

「この淫乱ガキが。穴ぽっかり広げやがって、このスケベヤローが!」
言って、イケドが這入って来た。


愕然。
オレは何も感じなくなってた。
ストレート、インコースギリギリの負の感情ぶつけられて、血
が下がった。
こんなコトしてるのに、相手はオレが憎くてヤッテるってわかっ
たら、怖くなった。
キライでもセックスは出来るんだ。
セックスって悲しい。
イライラを解消するために、コイツ、オレに突っ込んでんだ。
その後だってイケドはなんか喚きながらオレを突き上げてた。



それがわかった瞬間から、オレの体のバランスがバカになった。




スゲーキモチ悪い。
イケドの手も顔も体も何もかもがキモイ。
なのに、触られると体が震える。勃起して、頭は冷え冷えとして
んのに、射精してる。
それを息も上がんないで、オレは、ナンダコリャって見つめてる。
揺れてる体だけが滑稽だった。
噴出すチンポが笑わせる。
ハハ、変なセックス。
オレ、何やってんだろ。
ゼンゼン気持ち良くない。
イケドが汗びっしょりで動いてる。
それも、バカみたいに見えた。
セックスなんて、つまんないのかも。
ただ、チンポの先から白いの出すためにヤルような事。
所詮は男女の仕儀って事。
ああ、オレってやっぱ損なんだ。
男とヤリたいなんて思って、こんな事になって、オレって損な体質。

キモチワリィ。

イケドが抜く。
イッて、オレの腹の上に撒き散らす。
その精液見た途端、オレは、吐き気に襲われた。

キモチワリィッ

もう、無理。
もう、コイツとヤレない。
カラダが腐る。

それでも、オレはイケドに勝手にされてた。
吐きながらシた事もあった。
吐いても、イケドは放してくれなかった。
キタネェって笑って、余計に喜んでた。
それからオレの口は「ヤメテ」しか発音しない。

誰かに助けて欲しかった。
誰かに。
こんなセックスもうイヤだった。


なのに、オレは呼ばれれば付いて行って。
触られれば受け入れて。
なんでか、逃げらんない。
アタマ、おかしい。





そんな時だった。
オリエンテーリング。
人気の無い山の中。
手を引かれて草の中ザクザク歩いて、オレはまたイケドに乗っか
られて。
「ヤメテクダサイッ」
カラダは言うこときかない。
口からはいつもの抵抗句。
イケドはそんなものヘとも思ってない。

タスケテ・・。
ダレカタスケテッ・・!












「大丈夫か?」


イケドがイキナリ、力無く倒れた。
その向こうに腕を鳴らす男の姿。
声が出なかった。

そこに居たのは、ツヅキ。

ツヅキは、メガネを外してジャージの裾で軽く拭くとまたソレを
掛けた。
そのレンズが光って目は見えない。
なのに、興奮がある。
心臓がバカみたいに打ってる。
手が震えて、体がうまく動かない。
その時、ツヅキって呼ぶ声がした。
呼ぶ声に彼が振り返って、少し笑った。
その顔見たら、もうダメ。

「ツヅキ!」
オレはもうわけわかんなく、彼に抱きついてた。
なんか、もう、全てに感謝って感じで。
生きてて良かったって感じで。
神様っているのかもって!
この手を放したら終わっちゃう気がして、夢中でしがみ付いた。
「ツヅキ!ありがとう!」
オレはもう涙出そうで、ありがとう叫んで、しがみ付いて。


でも、夢だったかと思った。



だって、次の瞬間、目を開けると、ツヅキは居なくて、オレは
イケドの上に倒れてた。
もち、イケドはまだノビてたまんまだったけど。

そこで考える。
オレは、もうこんな事してる場合じゃないんだって。
もういつまでもイケドなんかに構ってる場合じゃない。
オレは見つけたんだ。
オレの希望を。
オレの星を!
全てを掛けてもいいって思える相手を!
この恋でイケなきゃ、もうオレの未来なんてどこにも無い。
アイツとセックスして感じなきゃ、終わりだ。
セックスなんてクソだ。
もう一度オレは立ち上がる。
去り際、思いっきりイケドのケツを踏んでやった。
本当はチンポ踏み潰してやりたかったけど、この巨体をひっくり
返すのもメンドい。

サラバ、イケド!








その次の日は、いつもより早く起きて、オレはシャワー浴びて
なにもかもそぎ落とすつもりでカラダ洗って、人生出直す覚悟。
少し強くなった自分を感じる。

なんだろ。
空も空気もすごい気持ちいい気がする。
ツヅキの事考えるとすごく勇気が出る。
イケドとの事がもうすごい前の事みたいに感じる。
学校に着くと、ずっとドキドキが止まんない。
このままツヅキが来るまでに死ぬかも知れないってくらい血圧
上がってて、この後絶対献血に行こって決める。
校門を入って来るツヅキを一瞬で見分けて、自分でオレ、すげー
って感動。
恋するってこんなんかも。
見た瞬間から顔が笑う。
ヘンタイだよ。
一人で笑ってるなんて、オレバカだ。でも止まんない。
なんとか両手で撫でて、落ち着かせて、言うセリフくちずさむ。
「ツヅキ、ありがとう、好きだ、付き合ってクダサイ」
小声で練習。
ツヅキが目の前で一度足を止めた。
オレに気づいてくれた。
でも顔は笑ってない。
勇気がモタゲル。
それでも、言わなきゃ伝わらない。
全てはここから始まるんだ。
言わなきゃどうしようもない。
ここで終わる恋じゃない。
オレのこれからのセックス、全部がかかってるんだ。
勇気!
「ツヅキ」
目を閉じて掛けた声。
ツヅキは胡乱な目でオレを振り返る。
「オレ・・」
汗かいた掌、握りこむ。
舌が乾いて、一度唾を飲み込んだ。
「オレさ、オレ、自分がこうだって気づいてからゼンゼンいい
事なくってサ。でも、オレ、昨日初めて、さ。え・・と。ツヅ
キに・・・・。ツヅキに出会うためだって思えてっ」
言った。
言ったよ、オレ。
ついに言った。
顔が真っ赤になるのが自分でもわかる。
もう耳が自分の鼓動しか聞いてない。
「−わく」




ツヅキ・・・メーワクって・・・言った?



ツヅキの顔がぐにゃって歪む。
目にいっぱい涙が浮かんで、瞬きしたら零れそうだった。
だから、目いっぱい開いて、涙零さないように、泣いてるって思わ
れないように笑って、イインダって言った。

だって、重荷になんかなりたくない。
嫌われたくない。
変な奴ってくらいで止めておいて欲しい。
どうか、嫌わないで。
その冷めた目。
どうか、全部オレのせいで、そんな目してませんように。
オレは急いでツヅキから離れた。
途端に涙が落ちる。それでも拭いたり出来ない。
腕上げたら、泣いてるってバレる。
なんとか、体育館の角まで行ってグズグズに泣いた顔拭いた。
バカみたいだけど、わんわん壁につっぷして泣いた。
まだ朝で、学校に入って来るヤツラが見てるってわかってたけど、もう
オレ歩けなかったし、泣きたくて、ツラクて、ダメだった。
ツヅキ。
オレ、本当にツヅキ好きだ。
ゼンゼン振られるって思ってなかったバカなオレ。
どうか、どうか、オレを嫌わないで、ツヅキ。












世の中。

悪いタイミングって本当にある。

オレは階段を早足で降りてた。降りて、一歩出たとこでツヅキに
気づいた。
ツヅキが誰かと話してる。
聞くつもりなんかなかった。
ただ、ツヅキの前を横切る勇気がすぐ出なくて、迷ってた。
どうしよう。引き返そうか。
1階上がって向こうの階段へ回ろうか?
そう思ってた時。
「オレはワタヌキタツトだから好きなんだ。どんなにオマエがセン
パイ真似したって好きになんかならねえ」
そう言った相手はサッサとオレの方へ歩いて来て、一瞬目が合う。
モリヤ!
オレは壁にぴったりくっついて声も出ない。
モリヤはチラとだけオレを見て黙って階段を上がって行った。
少しホっとしたけど、ますます動けなくなる。
上に行けばモリヤに会ってしまう。このままここに居たらツヅキが
来るかも知れない。
それだけはイヤだ。
めちゃくちゃ立ち聞きしてたってフンイキ。
オレはもう一度ツヅキの方を見た。
その時、ツヅキはメガネ外して遠くを見てた。
たぶん、何にも見えないんだと思う。
オレの姿も視界に入ってないみたいで、ボーッと前を見てる。
その目が光った。
瞬き。
雫がスッと落ちる。

その涙見て、胸が苦しかった。
助けてあげたかった。
その辛さから開放してやりたかった。
抱きしめてサ。
甘やかしてやりたい。
でも、今のオレにはこれが精一杯。
「ゴメン・・!元気出せよ、じゃ」
俯きながら、しかも言いながら前を横切る。
それしか、出来なかった。
だって、また、言われたらオレ、死んじゃう。
ツヅキの言葉はオレを左右するから。
また、迷惑って言われたら。
どうしようもない。
どうか、どうか、ツヅキをシアワセにしてあげて下さい、神様。
振り返る事も出来ないオレだけど。
見たことも無い神様にお願いした。


それから数日後。
ツヅキはすっかり元気が無い。
あんなにオレは、神様にお願いしたのに、ちっとも効果は無かった
みたいだ。
仕方無いか。
何の神様にお願いすりゃいいのかわかんなかったし。
でも日本にゃ、八百万の神様がいるってのに、その一人にも聞き入
れて貰えなかったのか。
どんなエキスパート集団なんだ。本当に神様なのかネ。

どんどん。
気持ちが膨らんでく。
諦めなきゃいけないってわかってんだけど、見ると胸苦しくなって、
好きなんだって実感する。
オレじゃ、ダメかな。
オレじゃ、助けてあげられないのかな?
なんかしてあげたい。
側にいて頭撫でてあげたい。
ツライ話聞いてやりたい。
オレでも出来る事ってなんか無いかな?
好きなのに、何も出来ない。
ガンバレ、ガンバレ、ツヅキ!
オレは応援してる。
だから、早く、元気になって。
それで、オレはまた懲りずに神様にお願いした。

どうか、どうか、オレに出来る事があったら教えて下さい、神様。
いるのかわかんないけど、セックスの神様、お願いです。


・・・セックスの神様?

それで、オレは思いついた。
セックス。
セックスするってどうだろう?
オレ、一応、気持ち良くしてやれる自信ある。
今まで、イケドに突っ込まれてた体だ。
一週間くらいのブランクはあるけど。
このカラダで、ツヅキ、気持ち良くしてあげる事くらいは出来ると思う。
それで、少し元気出たりとか、しないかな?
一瞬でも、イヤな事忘れられたりするんじゃないかな?

それなら、アリじゃん?
オレとツヅキがセックスするってのも、アリじゃん?

心臓に熱い血が流れる。
これが下に降りていく。
爪先まで行って戻ってくる時には大分その量を減らして。
カラダの真ん中でガンガン脈打ってる。

ツヅキとセックスしたら。


オレ、死んじゃうかも知れない。



でも、死んでもいい。セックスしたい。





結局、オレの思考はここへ還ってきた。
セックスしたい。


ツヅキに抱かれたい。ツヅキを抱きしめたい。






「ツヅキ」
その日の夕方。
武道場から出てくるツヅキを待ち伏せて、声を掛けた。
ツヅキは、一瞬誰だ?って顔で見てからオレを認識すると顔を固くした。
「ツヅキ。ちょっと、話あんだけど・・」
「何?」
すぐ喋れって感じ。怖い目。
でも、今日のオレはこれで怯んだりしない。いや、怯んじゃいるけど、
引いたりはしない。
なぜなら目的があるからだ。
一回こっきりしか使えないワザだ。
「どっか・・・歩きながらでもいいから」
なんとか誘導する。
胡乱に頷き、ツヅキが歩き出した。
勿論、行く場所は決まってる。
学食の手前のロビー。
自販機で、オレは飲み物を買う。
背後に立つツヅキの存在が酷くイタイ。
それでも、うまくやらなければ。
出てきたポカリのペット。
それを開けるフリでサブバッグの中の奴と取り替える。
興奮剤入りポカリ。
バレれば二度とチャンスは来ないだろう。
二度とオレが出すモノを口にしなくなる。
「はい」
ツヅキの前に差し出した。
だが、

「いらねぇ」

両手を制服のズボンに突っ込んだツヅキは微動だにしない。
「オマエ飲めよ。オレ別にいらねぇから」

ええっ・・・・ウッソ。

思わず、その手のペットを見つめてしまう。
飲まないのも変かも・・と思って一口だけつけた。
「話って?」
話。
そりゃ、繋ぐ話くらいは用意してたんだけど。この展開になったら、
どっかすっ飛んじゃったよ。
だって、ツヅキが興奮してくるまでのシノギの話でさ。
どうしよ・・。オレ、既に心臓デッカクなってる感じだ。
ヤバイって。アレ、オレ入れすぎたのかな・・?一口しか飲んでな
いのに、何か効いてきてる気がする・・!

どうしよう・・。
ツヅキにこれ飲ませて、効いてきたら、向かいの体育館に引き込ん
でフェラしてそこに乗っかるツモリだったのに・・・!

「ヤエダ?」
ツヅキが不審な目で見つめてくる。
胸がズキズキした。
「大丈夫か、オマエ?」

大丈夫じゃないかも。

「ツヅキ」
思わず。思わず、ツヅキの胸に凭れかかった。
でも、ツヅキはオレを嫌がったりしないで支えてくれた。
もしかしたら具合が悪くなったと思ってるのかも。
「コッチ」
ツヅキはオレを学食の中にあるベンチソファに座らせた。
「大丈夫か?」
ツヅキがオレの背を摩ってくれる。
血液が急ピッチで動くその上の皮膚は全ての感触を鮮明に脳へ伝達し
てきた。
優しい掌。
その手で直に触られたい。
どうやって口説けばいい?
どうにも回らないアタマで考えた。考えて考えてつい、口から零れた。
「キモチイー・・」
と、ツヅキの手がピタッと止まる。
ヤバイって思いながら、ゆっくり見上げた。その目がレンズ越し見開
いてる。
本能的行動だった。
ツヅキのメガネを奪う。
これがなかったら、ツヅキはオレさえも見えない。
それは、この間のニアミスでわかってた。
これ、ツヅキの弱点じゃん。
「にして・・」
その口を塞ぐ。
初めてのキスだったけど、口開けて、思いっきり舌を使う。
右に左に顔を傾けて、ツヅキの唾液を舐めとる。
アタマがボーっとした。
ツヅキの腕がオレを押す。
ヤバイ。
この拳受けたら、骨イッちゃうカモ。コワイ。お願い。このまま・・!
「セックスしたぃ」
オレのバカ脳みそは、オレの口を制御しきれなかった。
キスしながら、オレはもう一度言った。
「ヤッて。ツヅキ。セックス、しよ」
少し離れてツヅキの反応を見てみると、ツヅキはびっくりした顔で
固まってた。
またオレは本能のまま動いた。
ツヅキの股間に唇をつける。
薄く開けて、でも制服が濡れないように気をつけて、そっと動かす。
そこが、イッキで固くなっていく。
ツヅキが感じてる・・!
ベルトに手を掛けた時、一瞬ツヅキの手に力が入って、突き飛ばさ
れるかと思った。
だけど、手はオレの肩をグッと掴んだだけで、その後は力を無くす。
前を肌蹴させて、今度こそ舌で舐める。
舐める度に赤黒いソレが揺れた。揺れてオレの顔を打つ。
両手で握ってソレを咥える。
「ヤエ・・ダ・・」
深い溜息みたいな声。
もっと、もっとキモチ良くしてあげたい。
タマも一つずつしゃぶってから、裏筋に吸い付く。チュッって音出し
ながらその唇を動かすと、ツヅキが震えた。
今度は全部を喉の奥までしゃぶる。
口でピストンして、これ以上咥えられない大きさになったから離れた。
ツヅキの目元が赤い。
袖で一度口元を拭いて、ツヅキにキスした。
今度はツヅキから舌を絡めてきてくれる。
それが、スゴイ嬉しい。
「ツヅキ・・」
涙が出そうだった。
「・・・メガネ返せ」
「え」
オレは、焦った。
ここまでシたのに、・・・オシマイって事?最後までシたくないっ
て事?
「見えねーんだよ。顔。・・・モリヤとカンチガイする・・返せ」

モリヤと・・・。

胸がキューーーーッって鳴った。
でも。
「いい。いいじゃん。モリヤだと思えば。オレ、それでいいから」
オレは焦って下だけ脱いだ。
今、ヤメるなんて出来っこない。
自分で指舐めて、ケツの中を掻く。
この時、初めて自分でシた。しかも、ツヅキの目の前。
ツヅキ、きっと呆れてる。その顔が見れなくて俯いたまま、中を解
した。
お願いだ。今、やめるなんて言うの無し。頼むから。
「ツヅキ」
オレはツヅキの肩に掴まって、跨った。
カチカチのチンポがズッと這入って来る。
「あぅ」
「うっ」
同時に声が上がる。
呼吸が浅い。
もう一度腰を落とす。
「アアゥ」
「スゲ」
それでも、苦しくって、全部を呑み切れなかった。

まだ、まだある。
もっと、中に挿れなきゃ・・。

ガクガクする膝を落とす。
「アアアーーーッ」
「うっ・・・ハァッ」
「ツヅキ。ツヅキッツヅキ!」
そこからはもうメチャクチャ。
腰振りまくって、完全にツヅキの腹の上に座ってた。
びっちり咥え込んで。
「ツ・・アッ」
ツヅキの声。
それだけで、アタマおかしくなりそうだった。
目の前の顔。細くなる目。苦しそうに歪む唇。
ゼンブ。
ゼンブ、大好き。大好き。
「大好き」
言ってオレは自分のを手の中で弾けさせた。
射精の感覚に震えてると、やさしい掌がオレの背中を撫でた。
すごいキモチイー。
「動くぞ」
朦朧としたアタマに囁かれた。
直後。
烈しいピストンでオレのカラダが跳ねた。
こんな動き、イケドはしなかった。こんな烈しく早く動かれ
た事なかった!
すぐイキそうになって、オレはチンポを握った。
チンポを握ったせいで体勢が崩れる。
すぐツヅキがオレの脇に手を入れて、再び突き上げてきた。
その指が。
親指が、たぶん無意識にだと思う。
オレの乳首を何度か掠って、今度は立ったその粒を故意に押し
潰してくる。
「ア、ア、ア、ッだ、メ・・ヤバぃ」
「イケよ・・、イケ!」
ツヅキがオレを押し倒す、今度はオレの上になって烈しく腰を
打つ。

もうガマンなんて出来ない。

パッと放したチンポがまた白く噴出す。
その手前、ツヅキがオレのシャツを捲り上げてくれてた。
精子が腹の上に飛び散る。
アタマは既に沸騰してた。
「ツヅキ、大好き。愛してる。大好き。愛してる・・」
揺さぶられながら、オレは、ツヅキに告白してた。脳内に浮かぶ
言葉、全部、口から出てたのかも知れない。
ラスト。
さらにすごい深くにツヅキが這入ってきて、止まる。
その衝撃に背が歪んだ。力んで、反射的にアタマを上げて、また
落ちる。
ツヅキが、わりぃって謝ってすぐチンポを中から抜いてしまった。
「やっ・・・なんで、・・抜いちゃうの・・?」
開かない目、開けて見ると、ツヅキがメガネを掛けてるトコだった。
目が光る。
「ワリィ・・。中で出ちまった・・」
あ。
確かに感触があった。
アナから尻、ウチ腿を伝う、ねっとりとした温もり。

涙が出る。

嬉しい。
すごいきもちいいセックスだった。
初めて好きな人とするセックス。
セックスの神様、ありがとう。

「なんだ、それ。セックスの神様?」
言って、ツヅキが再びオレの中へ打って来る!
「ヒャッ」
「オマエ、全部声に出てってゾ」
「うそ!」
見上げると、ツヅキが今度は余裕の顔で笑いながらピストンしてくる。
「そんなに、・・・きもちいい?オレとヤルのが」
「う・・ん。・・・キモチイイ・・。・・・死んじゃいそう・・」
またツヅキが笑う。
今度はちゃんと中出しして貰って、オレ達は離れた。

寝そべったまま、まだ閉じられない足のまま、お願いをした。
「また、・・・セックスして、欲しい。・・・モリヤの代わりでいい
からっ」
言って涙が溢れる。
「・・・代わりなんて、思えねーよ。アイツ、こんなキャシャじゃねぇ
し。オマエ、声ゼンゼンチガウし」
「じゃ、・・・もう無し?オレじゃダメ・・?セックスしたくなったら
いつでも呼んでいいからっオレっ・・!」
半べそ。
捨てられる。
こんなに、深くカラダ重ねたのに、もう終わっちゃう。
「・・・オレ、まだ・・・たぶん、ずっとモリヤが好きなままだと思う」
ツヅキの手が唐突にオレの乳首に触れる。
「んッ」
「でもな。・・・オマエのカラダって・・・すげぇ。オレもまたヤリ
たい。・・・こんな関係で、オマエ、いいの?」
オレはブンブン頷いた。ツヅキの気が変わらないうちに返事しなくちゃ
って急いで。
そしたら。
やさしいツヅキの掌。
今度はシャツを下ろしてくれた。それから、髪に触る。何度か梳いて、
呟く。
「大丈夫か?オマエ家どこ?送ってやるよ」
オレは泣きながらまた頷いた。

ねぇ。
セックスの神様は本当にいたよ。
ちゃんとオレにキモチいいセックスをさせてくれた。
セックスの神様。ありがとう。
どうか、これからもオレとツヅキを繋げてクダサイ!










「だから、オマエ、全部、口に出てるって」







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